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ルーシー・リー、ふたたび。

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ルーシー・リーの続きのお話し。
長年かかって見たかった展示会。
一枚の写真をずっと探していたのですが、どの本にも載っていない。
柔らかな笑顔の白に服のおばあちゃまのルーシー・リー。
それが、ここにはあるかしら。

展示は結構な点数のある見応えあるものでした。
きれいなフォルムの器はすっきり並べられ、ピンク色や白が美しいのでした。
どれか欲しいな。
でもルーシー自身は実用として作ったと言っているそうですが、
ちょっと実用には難しいと思うものばかり。
繊細すぎて使えない。物をいれたら倒れてしまいそう。

さらに釉薬の調合のメモなどが公開されているのが、今回の目玉だそうですが、
ものすごく詳細で化学式でした。
やきもの屋さんとしては、調合のメモとしてはこれほど数字で書かなくても
良いものだそうなのに、とても細かくかいてありました。
焼き上がりの印象などのメモは無くて。
女性には厳しく、男性に優しく、太った人は嫌いで、インタビュアーが太った女性だったときには
ほとんど話さなかったという性格だったそう。

作品と人物紹介を見て、かなり神経質な方だったのじゃないかと感じました。
たぶん、私とは友達になってはくれない・・・(笑)

じゃあ、あの柔らかい笑顔はどうして?
展示会場中、図録の中、お目当ての写真を探して回ったのですが、
とうとう見つからずじまいでした。
私の本当の目玉だったのに・・・記憶の中で違って覚えてしまったのかもしれません。

でも笑顔のルーシーの写真は多数ありました。
若い時より、晩年の方がお顔が良いのです。

あんな風になりたいなと思った、白いおばあちゃまの写真。
幻になってしまったけれど、本物の器はみれて良かったのでした。

全く器の感想にはなっていない、展示会の印象話になりました・・・・あらあら。
折しも本日まで国立新美術館にて。
by otegami-studio | 2010-06-21 06:33