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ルーシー・リーに会いたい

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「ルーシー・リーに会いたい」は2010年6月号『芸術新潮』のタイトルです。
今、国立新美術館で6月21日まで行われている、ルーシー・リー展に行きました。
私がかれこれ10年くらい前からずっと見てみたかったのです、ルーシー・リーを。
初めてみたのは何かの雑誌に特集を組まれていたのを読んだときでした。
ルーシー・リーは繊細な形と恐ろしく発色のよい陶器をつくる陶芸家です。
独自の釉薬を駆使して作ったピンク色の美しい陶器は有名です。
他では見たこともない色。それにとてもシンプルで独特なデザイン。
とても女性っぽいです。
雑誌の記事で見たときに、これらの美しい陶器の写真に驚いたのですが、
それに混じって
全身白い服を着たおばあちゃんが玄関先のベンチににっこり笑って座っている写真がありました。
小柄なおばあちゃんがにっこり。ものすごくチャーミングでいい笑顔。
わたしはおばあちゃんの佇まいがすっかり気に入ってしまいました。
それがルーシー・リー。その人の写真。

その写真が欲しかったのですが、見たのは借りた他人さまの雑誌でした。
切り取る訳にもいかず、そのままにいたら何の雑誌か名前さえも忘れてしまいました。
でも、ルーシー・リーの名前とその写真のことだけがずっとアタマにありました。

私は陶器よりも白い小さなおばあちゃんの写真がもう一度見たくて
展覧会をずっと待っていたのです。


(続く)