童話
「そこで何をしていなさる?」と誰かが訊ねた。
「手押車いっぱい、お日さまの光をもってかえりたいんがね、難しくて。
なにせ日陰にはいったら、すぐ消えてしまうから」
「手押車いっぱいの日光を何にするんだね?」
「子どもが寒さのために、家で死んだようになっているので、暖めてやりたいんだよ」
日の光がだんだんあふれる季節になってきます。
だから手押車に日の光りを集めなくても、この人のお家も暖かくなってきたかしら。
今日みたいな雨の日はどうかしら。
『深呼吸の必要』の中に「童話」という詩が載っています。
これは、その詩の中に出てくる童話のお話。
とても好き。
by otegami-studio
| 2010-04-05 06:50
| 今日のらくがき