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不思議なキレイな音がする・・・

冬はつとめて
雪の降りたるは言うべきにもあらず 霜のいと白きも またさらでも 
いと寒きに 火など急ぎおこして 炭持てわたるも いとつきづきし ・・・

(わたし簡易訳:
冬は早朝がいいわね。雪が降った時はもちろん言うまでもないけど。
霜がおりて真っ白な様子も、そうではなくても、
とても寒い朝は、炭火を急いでおこし、屋敷のあちこちに配ってまわるのも、
いかにも冬って感じでいいのだわ)

枕草子の冬の段。
冬はつとめて(早朝)が一番良いって清少納言も言っています。
朝に仕事な私は今朝、起きたら
雪はさすがに降っていなかったけれども、雨が降っています。
ストーブをおこしながら、炭なんて昔は火がなかなか点かなかったんじゃないかな・・・
なんて心配をしながら「木」のお話を書いています。

冬の小さなお話は「木」の話にしました。
木の事を考えて、枕草子を思い出したら、
ちょっと炭の事まで思い出してしまいました。

炭は種類にもよるのでしょうが、、火を入れると中ではぜる音なのか、
キンキンと金属をはじくようなキレイな音がするものがあるのです。
聞いた事がありますか?
私はその音聞きたさに炭に火を入れてもらう事もありました。
炭化した木は余計な物がなくなって、磁器みたいになっているのでしょうか。
釉薬を塗って焼いた焼き物を窯出ししたときにも似た音を聞いた事があります。

キンキンという澄んだ音はとても素敵ないい音なのです。
じっといつまでも聞いていたくなるような。
聞いたら耳にフタをして、ずっと取っておきたくなるような。

今、私が炭に火を入れたら、この音をみんなに聞かせたくて
「炭持てわたる」んだけどな。


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by otegami-studio | 2009-11-30 06:12 | 今日のらくがき